あらゆる事柄に関するレビューログ。
#kaibaricot
1974年。
スティーブ・マックイーン、ポール・ニューマン、フェイ・ダナウェイ、
ウィリアム・ホールデン、フレッド・アステア、ジェニファー・ショーンズ。
キャストは、ご覧の通り、オールスターですね。
傑作パニック映画です。
今でも通用する、アクチュアリティのある映画です。
アカデミー撮影賞受賞。
キャラがかぶっている、ポール・ニューマンとマックイーンが共演した、
非常に珍しい映画。
単純に面白いです。
消防士の生き様を見せられるというか。
まず、この映画を見て想起するのは、9・11のテロでしょう。
この映画のラストシーンで、マックイーン演じるオハラハン隊長が、
いつかこんなビル火災で、1万人死ぬだろうと奇しくも予言したとおり、
9・11が起きました。
しかし、この映画におけるビル火災は、あくまで人災というか、
手抜き工事が原因ですが、9・11の火災は特殊な要因でしたね。
いずれにせよ、この映画を見ると、
高層マンションに住みたくなくなること必至。
ある人が、レビューでこの映画について、
高層ビルの映画にも関わらず、「地に足のついた映画」と語っておられますが、
おっしゃる通り、あくまでリアリスムに依拠していると思います。
アカデミー撮影賞をとっていることからわかるように、
CGなど全く使わず、とても凄いシーンを撮っています。
特撮技術も当然用いているでしょうが、
炎のシーンは手に汗握る緊張感があります。
今の映画にはない、リアルさがあります。
サンフランシスコの新名所138階建てグラスタワー。
そこで行われる落成式。
地元の名士達が、135階でパーティーを始めるが、
81階の倉庫から出火。
きっかけは、建築家であるダン(ニューマン)の言いつけに背き、
経費削減のため、安いプラグで電気系統を整備したため、
過負荷によりショートしてしまったのだ。
はじめはボヤ程度だったのが、重要な日なので、
ダンの忠告を聞かず、パーティーを続けていると、
徐々に火の勢いは増し、事態は深刻化するーー
火災の中に、様々な人間模様、人生を織り込み、
死の恐怖に我先にと、蜘蛛の糸に群れる人のように、自滅の道を突き進む。
まさに聳え立つ地獄。
しかし、炎って凄いね。
ラスト、
もうどうにもならないくらい燃えさかる炎を、
どう消すのか、一か八か決死の作戦が決行されます。
全員死ぬか、犠牲は出るが何人かの生き残りをとるか、二者択一。
少し長い映画ですが、そんなこと感じさせません。
パニック映画をみたくなったらぜひ。
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海馬浬弧
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女性
自己紹介:
言語学者、哲学者、文学者、サイバネティック学者である、
海馬浬弧による本、映画、アニメ、音楽、その他、
あらゆることに関するレビューログ。
私生活については一切書きません。7カ国語堪能。
独断と偏見に充ち満ちているため、不快に思われる方もいらっしゃるでしょうが、これも現代の歪みの一つだと思って、
どうかお許し下さいませ。
リンクは才能豊かな知人の方々なので、ぜひ。
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