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あらゆる事柄に関するレビューログ。 #kaibaricot
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諫山創さんによる『進撃の巨人』
現在9巻まで進んでいますが、Kindleストアではまだ7巻。

前々からこの漫画の存在は知っていました。
漠然と気になるタイトルだと思っていましたが、
なかなか読むところまで行きませんでした。

でも、Kindleがまもなく発売されることもあり、
iPadアプリのKindleも一応落としたので、
試しに何か買おうと思って買ったのが『進撃の巨人』


一読してすぐ思いました。
これは野心作だ。
こんな作品は久しぶりに読んだな、と。

何よりアイデアが秀逸。
世界観が素晴らしい。
そして主人公の、壁の外にでようとする動機が
シンプルかつ情熱的で、滾っている感じなんですね。


かなりグロい描写も多数あります。
私個人的には『寄生獣』を思い出しました。

そしてなによりも絶望的な物語。
救いはなく、何度も強いられる犠牲。
度重なる不幸。
怒りと苦しみ。

凄い作品です。


私は『バクマン。』とか見てて思うのですが、
あんな経験の少ない子供だましのコンビで作った、子供だまし漫画が
そもそも面白いわけないし、
『PCP』とか誰が読みたいのかさっぱりわからない。

いわゆる邪道漫画とはまさしく『進撃の巨人』のような漫画、
あるいは『GANTZ』とかそういのではないでしょうか。
あえてジャンプで戦う必要なんてなくて、
『MONSTER』だって立派な邪道バトルの王道漫画だと思います。

近年、ろくな作品がないなか、
『進撃の巨人』は久しぶりに一から作家が作り上げた、
なんらかの強い意志を感じる野心作だな、と痛感しました。

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ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
『ブラックジャックによろしく』は全巻無料にて、
iPad, iPhoneにて公開されました。
それきっかけで読み、大変面白いと思いました。
加えて、とても勉強になりました。

アプリ等で無料公開する、という考えた方は、
私はアリだと思います。
作者である本人がOKというのであれば、です。
とりわけ、こういった主題の漫画は、
より多くの人に読まれるべきである、と少なからず思いました。
タダほど高いものはない、とはよく言ったものです。


私は現在、病院とかなり関わりの深い職に就いています。
そのため、この漫画でも取り上げられる、いくつかの診療科、
つまり心臓外科とか精神科、
また小児科・小児外科はよく出入りしているし、
殊にNICUは毎日のように行かなければならない部署です。

つくづく医者という仕事は、
色々な意味で難しい仕事である、と痛感します。
もちろん、看護師さんもそうです。
それは単に患者さんを診る・看るという意味だけでなく、
「病院」という組織についてもだし、
その一般の病院を取り巻く、様々な社会制度もそうです。


人間である限り必ず罹る病気とは一体なんなのか、
治るとはどういうことか、
また現在の医療制度とは一体どういうものなのか、
病院はどういうところなのか。
緩和ケア病棟とはなんなのか、
抗がん剤とは一体どういうもので、どういう製薬会社があるのか。


この話では商社やMRの話は皆無ですが、
私自身は偶然か必然か、今現在、
「病気」、「病院」というもの、
またそれらを通して、「人生」について毎日考えさせられています。

たぶん、これもこれからの自分にとって必要なことなんでしょうね。


いずれにしても、『ブラックジャックによろしく』は一度は
読んでみたらいいと思う漫画です。
かつての『ブラックジャック』に表されていたいくつかのテーマを、
より現実的に描いた感じです。

もしiPadやiPhoneをお持ちならぜひ。

宮崎駿さんの漫画『風の谷のナウシカ』について。


はっきり言って、
映画版は原作の素晴らしさの10分の1すら表現できていません。
それほど、原作の漫画は傑出した漫画なのです。


この漫画には思い入れがあります。
一体、何度繰り返して読んだことか。

この本のことを考えると、
なぜか自分の小さい時の読書体験を思い出します。
私が読書し始めたきっかけ。
それはたぶん世の多くの人と同様に、
親の本棚から、気になるタイトルの本を勝手に手に取った、
という行為です。

私の場合、それは第一に
『アドルフに告ぐ』であり、
『火の鳥』であり、
『ネオ・ファウスト』であり、
『ブッダ』であり、
『裂けた旅券』、『マスター・キートン』だったのでした。

上記の漫画は、繰り返し繰り返し読んだ。
飽きるほど読みましたね。
特に『ネオ・ファウスト』は気に入って、
ゲーテの『ファウスト』も新潮で買ってとりあえず読んでみたのでした。


『ナウシカ』もこれらの作品と同等の深い世界観を有しています。
宮崎駿さんはこれ一作あるだけでも天才と言える。
残念ながら息子さんは、全くこのレベルではない。

第一に自作がない。これにつきる。

近頃の監督には自作がない人が多すぎるし、
安易な伝記物・偉人伝が多すぎる。
殊に伝記系はハリウッド映画に最近多い。
実在した有名人の伝記物。

私が欲しているのはそういう既存の話の再現ではない。
全くの新しい話。
完全な創作です。
二次創作ではない。

そういう意味において、『ナウシカ』は凄い。
たぶん宮崎さんが何年もかけて温めた物語。

何が凄いって、ナウシカが実は単なるヒロインではないということ。
彼女はアンチ・ヒロインでもある。
ただし映画ではその側面は全く描かれない。
彼女は優しい道徳的な女性に過ぎない。
しかし、漫画に登場する彼女は、
とても複雑な女性なのです。

映画版では、そもそもトルメキア帝国に敵対するドルク側が
これっぽちも登場しない。
クシャナは第四皇女であり、その上に三人の兄、父である王がいることも
ちゃんと描かれない。
クシャナという人物がどのような生い立ちで、
帝国におけるどのような立場なのか、全く描かれていない。

腐海が生まれた理由、
そして腐海が無くなる日、
それが一体何を意味するのか、映画ではちゃんと描かれていない。
あるいは単に、腐海=悪いもの、のような図式になっている。


もちろん、映画は時間的制約があるので、
あえて図式的にし、
重要な部分を犠牲にしてでも完成させないといけないものです。
ゆえにあの仕上がりは仕方ない。


でも、本来の作品である漫画版を読んだことのない人がいるとすれば、
絶対に読んで欲しいと思う。
これほど優れた物語(ハイ・ファンタジー)を書いた日本人は、
たぶん他にいない。
小野不由美さんの『十二国記』もずば抜けていますが、
『ナウシカ』も強靱な想像力で考え抜かれた物語なのです。


いま読み返すと、多々メビウスないしはBDの影響を感じる本作。


最近のジブリは残念ながら、他人の作品の映画化ばかりで、
監督の自作がない。
他人の作品を映画化するのは「演出」でしかない。
黒澤の『羅生門』はしかし、ちょっとそれとも違う特異な成功例ですが……


自分の頭で考えた自分だけの物語。
それこそ新しい。


新谷かおる作品の傑作。

まだ全部は読んでいないのですが、半分くらい読みました。
シリアスな傭兵戦争漫画。

親友の策略により、外人部隊として契約させられてしまった
風間真による激闘の物語。
凄腕パイロットの話で、ほとんど空中戦と
架空の国「アスラン王国」という中東の国の内戦話。

人を殺さないと生き残れないという過酷な宿命を課されたシンが、
各国の仲間と共に地獄の闘いをくぐり抜けるーー

緻密かつ大量な戦闘機に関する取材と
哀愁ただよう絶妙な台詞の数々。
友情、そして多くの友の死。

「人には希望を・・・
 男には勇気を・・・
 女には愛を・・・
 子供たちには未来を・・・
 老人たちには安らぎを・・・

 俺たちみたいなカラスどもには
 鉛の弾を・・・

 与えるのさ・・・」

血で血を洗わなければ生き残れない。
ここは過酷なエリア88。

しかし、仮に戦場でなくても、
人は生きるために多くの生物を殺さないといけないのです。







原作は久住昌之さん。1994-1996年にかけて連載。
今では文庫本で手に入ります。

このたび、谷口ジローさんが「シュバリエ」を受賞されたとのこと。
そこで私の大好きなジロー先生の作品、『孤独のグルメ』を。

ジロー先生は、フランスのBDから多大な影響を受けている。
とりわけ、ジャン・ジロー、通称メビウスからの影響が非常に濃いという。
でも一見したところ、浦沢直樹さんの絵に似ているような気がする。
とくに主人公の「鼻」からはその類似を感じました。
個人的には、
メビウスの代表作『アルザック』は宮崎駿の『ナウシカ』に、
とても影響が濃いと思う。


さて、『孤独のグルメ』は非常に地味な漫画です。
そして、とてもリアルな漫画なのです。
社会人であれば特に、もちろんそうでなくても、
誰しもこの漫画の主人公の心境がわかると思うし、
その舞台となる地味な土地土地の空気を知っていると、
なおさらよくわかるのです。

たとえば大山。石神井公園。池袋西武の屋上。
こういった場所の空気を、とてつもなくうまく表現している。

そして題名の通り、「孤独」なのです。
会話はほとんどない。
ほぼモノローグ。
そしてご飯を食べるだけ。
なのになんでこんなに面白いのか。
コンビニ飯の回さえある。

ときどき、読み返したくなる。
読み終わったはずなのに。
それこそが『孤独のグルメ』の魅力。

もしも、一点だけリアルでない点をあげるとすれば、
主人公が女優と恋仲だったという点だけか。

これも、実は先日私に『ゴルゴ13』の
ベストスナイプ集を下さった方のお薦めで読みました。

男性女性問わず、大人の方にお薦めしたい作品です。

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海馬浬弧
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女性
自己紹介:
言語学者、哲学者、文学者、サイバネティック学者である、
海馬浬弧による本、映画、アニメ、音楽、その他、
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私生活については一切書きません。7カ国語堪能。
独断と偏見に充ち満ちているため、不快に思われる方もいらっしゃるでしょうが、これも現代の歪みの一つだと思って、
どうかお許し下さいませ。
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