あらゆる事柄に関するレビューログ。
#kaibaricot
1981年。フレドリック・アンドレイ。ウィルヘルミナ・フェルナンデス。
80年代フランス映画の幕開け。
ジャン=ジャック・ベネックス監督の処女作にして最高傑作。
処女作にして最高傑作というのは、なんかかわいそうな気もしますが、
仕方ない。それは紛れもない事実です。
次作『溝の中の月』も確かに悪くない。
しかし、『DIVA』かなあと思う。
ファンも多い、『ベティ・ブルー』や
『青い夢の女』なんかはカスみたいな映画です。
さて、
『DIVA』はその名のごとく、歌姫がヒロインで、
ウィルヘルミナ・フェルナンデスはそれなりに名の通ったソプラノなんです。
この映画内ではとりわけ、少しマイナーなオペラ作品『ラ・ワリー』が、
とても重要な役割を持って出てきます。
オペラをこれだけうまく映画の中で昇華した例は他にないでしょう。
絶妙なサスペンスと絡み合わせ、最後は一つの物語へと収斂する。
パリの郵便配達であるジュールは、大のオペラファンで、
殊にシンシア・ホーキンス(ウィルヘルミナの役)を、
その類い希な声から敬愛し、それに止まらず、恋愛感情を抱いてもいた。
彼は、自分一人で彼女の曲を楽しむために、パリ公演の際、
公演を録音してしまう。
そのうえ、楽屋でサインを貰った後、ドレスを盗み出す。
しかし、録音をかぎつけた台湾のレコード会社が、
CD化を拒み続けるシンシアに、
録音テープから海賊版を出してしまうと脅し、
自分たちと専属契約を結ぶよう迫る。
それを知ったジュールは自分の録音テープを処分しようとするのですが、
全く別の事件、パリの娼婦達の元締めを暴くテープと彼のテープが混ざり合い、
ジュールは同時にいくつかの組織から追われる羽目に。
一体、この窮地をどう切り抜けるのか——。
ガジェットで溢れる画面は新鮮で、スピード感もあります。
そして、ジュールとシンシアの切ないラブストーリーも絡み合う。
基本をしっかりおさえた映画なので楽しめます。
ぜひ。
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海馬浬弧
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女性
自己紹介:
言語学者、哲学者、文学者、サイバネティック学者である、
海馬浬弧による本、映画、アニメ、音楽、その他、
あらゆることに関するレビューログ。
私生活については一切書きません。7カ国語堪能。
独断と偏見に充ち満ちているため、不快に思われる方もいらっしゃるでしょうが、これも現代の歪みの一つだと思って、
どうかお許し下さいませ。
リンクは才能豊かな知人の方々なので、ぜひ。
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