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あらゆる事柄に関するレビューログ。 #kaibaricot
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現在は確か、アブドゥラ・イブラヒムとか名乗っていたと思います。
1973年ジャズディスク大賞銀賞受賞アルバムです。

ピアノソロアルバム。
この年の金賞はマッコイ・タイナーのアルバムで、やはりこれもピアノソロ。
マッコイ・タイナーといえば、コルトレーン・カルテットの一員で、
才能豊かなピアニストですが、ダラー・ブランドは個性が非常に豊か。

タイトルの通り、アフリカのリズム・展開で、独特な音楽を奏でます。
かなり繰り返しの多い、力強いリズムを刻んでいる。
ずっと聞いているとトリップしてしまいそうな感じ。
アフリカの土着的な祝祭を想像します。

ジャズのピアノソロには名盤が多いですが、
私はこの異色な一作を推したい。
キース・ジャレットなどではなく。

マル・ウォルドロンのAll aloneのピアノソロは非常に洗練されていますが、
こういう洗練されていない、アフリカの、自由なピアノもいいものですよ。


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1970年、Wishborn ash のファーストアルバム。

傑作です。
ファーストにして代表作。
これほど完成度の高い、ハードロックバンドはなかなかないです。
確か、だいぶ昔、高校時代に読んだ、
元ロッキン・オン編集長の渋谷陽一さんの選ぶ、ロックアルバムの中に、
このアルバムが入っていた、と思う。

Wishborn ash はとにかくまとまりがいい。
だから心地いい。
「完成度が高い」という言葉が一番合う。

彼らのサードアルバムである、
「Argus」はかの有名なヒプノシスがデザインを手がけたこともあり、
ロック史上に残る名盤と名高い。
メロディー・メイカー誌でもアルバム・オブ・ザ・イヤーに選ばれております。

しかし、私はあえて、ファーストアルバムを推したいの。
最後の曲の「フェニックス」はイントロから、がつんときます。
ツインギターを駆使し、プログレとカントリーの影響を、
ハードロックに見事に昇華させた名盤。

私が1番好きなのは、70年代です。




マルタ・アルゲリッチの伝説的な一枚。
ショパンのピアノ・ソナタ3番とマズルカなど。

(注:なお、いままでのログの誤字脱字を修正しました。
まだ残っているかもしれませんが・・・)

若かりしアルゲリッチの伝説的なショパン・レコーディング。
ピアノ・ソナタ3番の第1楽章は出だしのパッセージから、
もの凄く素晴らしい。
ひどく瑞々しい。

アルゲリッチは感情的なピアノ弾きです。
ショパンはしたがってひどくしっくりきます。
ショパンは様々なピアニストが多様な解釈で弾いてきた作曲家ですね。
好みはあるでしょうが、
Nocturneなら、アルチュール・ルービンシュタインやピリスがいいです。
Etudes関係なら、巨匠リヒテルもやはり凄い。
そしてSonataなら、アルゲリッチ。

有名なショパンコンクールは、5年に1回しか開かれません。
アルゲリッチはそう、1965年に開催されたコンクールの勝者です。
2010年の今年も開かれます。楽しみですね。

最後の曲、Polonaiseの6番は、凄い気迫です。
好んで弾かれる曲ですが、アルゲリッチのポロネーズは、
ダイナミックで力強い。
まるでギレリスのラフマニノフ、プレリュード5番のような、
確固たる響きです。

私は、実のところ、アルゲリッチはそれほど好きなピアニストではないのですが、
それでもこの65年に圧倒的な力でショパンコンクールで優勝した、
彼女のショパンは、魅力的です。

ぜひ、翌日が休みの日の夜などに聞いてみて下さい。


伊福部昭は日本が誇る名作曲家です。
私の中では、武満徹なんかよりも、芥川也寸志なんかよりも全然凄い。
第一に、武満は、わけのわからない曲ばかりで、聞いていて楽しい曲が全然無い。
現代音楽はついていけない曲が多い。

しかし、伊福部昭は違います。
私が彼を知ったのは、アレクサンドル・チュレプニン賞を受賞した、
『日本狂詩曲』二章構成の大傑作です。
ラヴェルがチュレプニン賞の審査員にいると聞いた伊福部さんは、
この野心的な作品をパリに送ります。
そこで第1席となり1936年、セヴィツキーの指揮でボストンにて初演。
あの私の大好きな『トゥオネラの白鳥』のシベリウスの激賞をうける。
ちなみに『トゥオネラの白鳥』はベームの指揮が最もいい。

『日本狂詩曲』について少しお話すると、
はじめはヴィオラの独奏。
これが素晴らしく独創的。
そして第二楽章では、打楽器が暴れ回る。
バルトークとかもそうですが、当時のはやりでもある民族的な音楽です。

伊福部さんは、常に力強い旋律とリズムを持っています。
かの有名なゴジラの音楽も伊福部昭です。
映画音楽も手がけている。
この時期には、早坂文雄もわりと似たタイプの音楽を書いていましたが、
早坂より正直、格段にいいの。
早坂さんは、黒澤映画の『羅生門』の名曲、ボレロもどきを作っている。

さて、本作は伊福部さんのギター曲集。
これがまた驚くほどいい。
伊福部さんは、サロメを題材にした舞踊曲なんかもあるし、
結構いろんなジャンルの曲があるのだけれど、このギター曲集は素晴らしいです。

特に、箜篌歌は絶品です。

どの曲も静かで、瞑想にふけっているようなメロディー。
非常に日本的なギター。
イエペスとかと比べると面白いよ。

疲れた頭には最適。
どうも脂っこい曲、うるさい曲に辟易としているときは、
だまされたと思って、この静謐なメロディを聴いて下さい。

かつて、マルローは言いました。
日本に来たときに仏教美術なんかを見て言ったらしい。

「静謐は、悲劇より、なお悲痛である」と。




『ピアソラ:天使のミロンガ』クレーメル

アルゼンチンが生んだ天才作曲家、ピアソラ。
ヴァイオリニストのギドン・クレーメルはピアソラ作品を、
何枚かアルバムにして出しています。
その中でも出色の出来映え。
アルゼンチンタンゴの革命児、ピアソラを十二分に堪能できます。

アルバムのジャケットに使われている、Tango Ballet 組曲も素晴らしい。

タンゴについて、慣れ親しんでいない方は、
まず、ウォン・カーウァイ監督の傑作『ブエノスアイレス』をご覧になって下さい。
ここでもピアソラの曲が効果的に使われております。

ピアソラは、まさしく、暗い情熱。
彼の音楽は、激しく、身体を震わして泣いているし、
官能にも打ち震えています。

彼のタンゴは「震え」なのです。

ピアソラの曲では、リベル・タンゴなどが、特に知られていて、
おそらく皆さんもどこかで聞かれたことがあるに違いない曲です。
You tube等で山ほどヒットすると思うので、
もしも興味を持ったら聞いて下さい。

私は断言しますが、いい女になりたい、と思ったら、
ぜひピアソラのタンゴを聴いて下さい。
これほどロマンチックな情熱の迸りはないですよ。

アルゼンチンは、もともと様々な移民で成り立った国です。
イタリア系移民が非常に多く、
かの『母をたずねて三千里』のマルコも、アルゼンチンを彷徨します。

『天使のミロンガ』必聴盤です。


これはピアノ版で、抜粋です。
クレーメルの天使のミロンガが一番いいよ。

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プロフィール
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海馬浬弧
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女性
自己紹介:
言語学者、哲学者、文学者、サイバネティック学者である、
海馬浬弧による本、映画、アニメ、音楽、その他、
あらゆることに関するレビューログ。
私生活については一切書きません。7カ国語堪能。
独断と偏見に充ち満ちているため、不快に思われる方もいらっしゃるでしょうが、これも現代の歪みの一つだと思って、
どうかお許し下さいませ。
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