あらゆる事柄に関するレビューログ。
#kaibaricot
アゴタ・クリストフの『悪童日記』三部作に続く作品。
『悪童日記』三部作のおもしろさとは別種のおもしろさがあります。
個人的に共感もできる部分もあり、切ないお話です。
もちろん、どこに私が共感したかは書きませんが。
なぜ、アゴタの書く小説はこんなにも面白いのでしょうか。
私はそれを考えて見ました。
たぶん、それは彼女が淡々と書いているからだと思います。
人によっては感情過多で書いてしまいがちな状況を、
彼女は無感情に、且つ簡潔・適確に描きます。
その姿がひどく小気味いい。
本作『昨日』は、アゴタのスイス亡命時、
時計工場に勤めた経験を一つのモチーフにし、
発展させた傑作中編です。
工場労働(ひいては工場的な現代の労働)ということが、
この物語で重要な部分を占めていると私は思います。
ただし、もちろんそれだけではありません。
昨年より
アゴタ・クリストフの作品を読んでおりますが、
本当に凄い作家ですね。
つくづくそう思います。
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海馬浬弧
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女性
自己紹介:
言語学者、哲学者、文学者、サイバネティック学者である、
海馬浬弧による本、映画、アニメ、音楽、その他、
あらゆることに関するレビューログ。
私生活については一切書きません。7カ国語堪能。
独断と偏見に充ち満ちているため、不快に思われる方もいらっしゃるでしょうが、これも現代の歪みの一つだと思って、
どうかお許し下さいませ。
リンクは才能豊かな知人の方々なので、ぜひ。
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