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昭和残侠伝シリーズ、第7作。1970年。

ああ。
本当にいい映画です。
なんで、こんなに私は、昭和残侠伝シリーズが大好きなんだろう?
昨日、風邪で死んでいたのに、これを見出すと、
すごいドキドキして元気百倍でした。

昭和残侠伝は、日本映画史に残る傑作ヤクザ映画シリーズです。
ヤクザ映画は、鶴田浩二に始まり、
高倉健で頂点をむかえ、
藤純子で終わる。

鶴田浩二も藤純子も最高です、もちろん。
それに藤純子、めちゃくちゃ綺麗です。
こんなに綺麗な人いません。
私は、藤純子さんの声も好きです。
昭和残侠伝には、鶴田浩二が出ているのもあるし、
藤純子が出ているのも結構あります。

さて、『昭和残侠伝、死んで貰います』はシリーズ第7作。
以下に私が大好きな理由をお知らせします。

第一に、池部良さん。
残侠伝シリーズは最盛期がちょうど、学生闘争時代で、
世の中が混沌としていた時なんですね。
観客は、全共闘の奴らやちんぴら。
彼らは異様な熱気で、健さんや池部良に自己投影して見ていたわけです。

当時の流行語で名台詞。
池部良がクライマックスで健さんに言う、「ご一緒願います」
はもうほんとうに、がつーんときます。
熱い。

いやいや。
残侠伝については語っても語り尽くせないんだけど・・・
とにかく池部良さんがいい。
池部さんはそもそも戦中から大スターでしたが、
東宝だった池部さんを、ヤクザ映画の多い東映の名プロデューサー、
俊藤氏が口説き落とす。
「高倉を男にしてやってくれ」と言われ。

第二に、明確な型がこの映画にはある。

たとえば、ラストに討ち入りに行くシーン。
健さん演じる秀次郎と池部良の重吉が肩を並べて歩き、
健さんが歌う「唐獅子牡丹」がかかる時、
たいてい、雪が降っている。

日本人にとって、雪とはもっとも重要な日。
決意の日なのです。

たとえば、藤純子の傑作シリーズ、緋牡丹博徒シリーズの、
最高傑作、『緋牡丹博徒、お竜参上』では、
誉れ高い「雪の合羽橋」のシーンがあるし、

もっとわかりやすく言えば、赤穂浪士です。
四十七士が吉良邸に討ち入りに行くシーンは必ず雪。

雪とは「決意」、あるいは「覚悟」です。

また、多少の違いはあるけれども、
池部さんは必ずはじめ敵で登場し、
最後は義理と人情で、健さんと同じ道を歩むことになり、
最後の殴り込みで必ず死ぬ。

これはすべて、見る前から決まっていることだし、
わかりきっていることなのに、
それでもなお、見ていてもの凄く面白い。

つまり、ストーリーは先がわからないということや、内容も確かに重要ですが、
第一に、形式が重要なのです。
ひとたび、強力な形式を見いだせば、あとはその流れに身をまかせるだけで、
とてつもないダイナミスムが生じる。
安心して見られる。

・・・・・・・・と、長々と書いても仕方ないので、

女性の私が大好きなので、きっと女性の方もご覧頂けると思います。
草食男子は、一匹たりとも出てきません。

最高傑作と言われているのは、
『昭和残侠伝、破れ傘』最終作です。
鶴田浩二も出ています。

仁義なき戦いは、一番はじめだけ。
極妻とか、ほんとしょぼいし、たけしのヤクザ映画も全然駄目。

ヤクザ映画は、健さんか鶴田浩二か藤純子。

すかっとします。
ストレス解消に、ぜひ。
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海馬浬弧
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自己紹介:
言語学者、哲学者、文学者、サイバネティック学者である、
海馬浬弧による本、映画、アニメ、音楽、その他、
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私生活については一切書きません。7カ国語堪能。
独断と偏見に充ち満ちているため、不快に思われる方もいらっしゃるでしょうが、これも現代の歪みの一つだと思って、
どうかお許し下さいませ。
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